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IMTA×RAS
閉鎖循環系で実現した統合的多栄養段階養殖
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養殖が抱える課題
養殖は成長産業として有望ですが、今後のボトルネックは餌です。餌の原料となるアンチョビなどの水産資源には限りがあり、これ以上の漁獲増が見込めないため、餌資源を無駄なく活用する養殖技術が望まれます。貴重な餌資源を100%活用するにはどうしたら良いでしょうか?一つの解決策として、海洋生態系物質循環を利用するIMTA(Integarted Mult-Trophic Aquaculture)が提案されています。
生態系を再現した養殖の実践
IMTAはEUやカナダなど世界各地で研究が進められていますが、概念的(conceptual)な検討や基礎的な実験レベルであることが多く、ビジネスとして成功した実践例はほとんど見られません。ところが、日本を除くアジア各地域では生態系物質循環系を活用した養殖や農業が古くから実践されてきました。現在の科学技術でアジアの伝統養殖をIMTAに再構築することができるはずです。
旭海安溯水産のIMTA×RAS
台湾には独自にIMTAをビジネスとして成功させた事例があります。旭海安溯水産の黄國良氏は、サバヒーの養殖池に隣接したIMTA養殖池を結合した閉鎖循環型(RAS:Recirculating Aquaculture System)の養殖システムを実現しました。サバヒー養殖池では通常品質の単一魚種を多量に生産し、IMTA養殖池では高品質で多種多様な水産物を少量生産することで、差別化した製品を市場に提供しています。
「台湾に学ぶ多栄養段階養殖」は
途に就いたばかりのIMTA×RASをスケールさせるため最新情報を発信します。IMTA×RASによって、安全で高品質な魚肉タンパク質を安定供給するとともに、養殖業の海洋生態系への負荷を軽減し、将来にわたり多様な海の生態系サービスを享受できる世界を実現します。
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